発想を変えた模様替え

先日、ひょんなことから、「整理収納アドバイザー」という肩書きを持つ方とお知り合いになりました。

 

YouTubeやTVで見る整理収納アドバイザーというのは、かなり高圧的な感じだけど、この方Tさんは、ぜんぜん違う。

親近感があって、柔らかくて、おもしろい。

会うなり、共通のお友だちがいることもあって、なんか昔から知っているように「気(エネルギー)」が合ってしまった。

 

うちはモノも多いし、レイアウトもイマイチだし、一度遊びきてアドバイスが欲しいと言ったら、ついでのお仕事があったからと気軽に立ち寄ってくださった。

失礼ながら、こんな田舎都市でも整理収納アドバイザーって需要があるんだなあ、と思ったのはわたしの認識不足。

セミナー、ワークショップ、個人のお宅の片付け、引っ越し時の整理収納、ショップのディスプレイ、レイアウトなどなど、かなり幅広い需要があって、お忙しいらしい。

 

中でも個人の片付けは様々なお宅に出かけて行き、今でも2年越しの作業も続けているとか?

そんな多忙な中を立ち寄って下さったTさん、

部屋に入るなり、「きれいに片付いているじゃないですか」「じゅうぶんスッキリしてるし、ちゃんと個性もあって素敵な部屋ですよ〜」と褒めてくださった。

それリップサービスじゃね?と、思ったけど、そうでもないらしいのは、彼女が訪ねるお宅は、うちのモノの多さとは比べ物にならないらしいほど入り口からモノやゴミで溢れかえってるらしい。

それこそ足の踏み場もない中、転がっている紙切れ一枚から、「これは要りますか?使いますか?」と主に聞いて一つずつ片付けていくのだそう。

 

そんな気の遠くなる作業を延々と続けて、よく嫌にならないね、と言うと、

「そういう方は、忙しかったり、いろんな事情で片付けることが、二の次三の次になっているだけなんです。それが散乱してくると、もうどこから手を付けていいのかわからなくなってくるんですね。

だけどモノの置き場所や仕組みをつくって、道筋を作り、少しずつカタを付けていくと、だんだんその方の表情まで変わって、みるみる明るくイキイキとしてくるんです。それを見るのが好きなんでしょうね」と笑いながら話す彼女。

 

やはり相手にしているのはモノではなく人。

 

そんな方たちの状況はとてもよくわかる。

忙しい時は、ちょっとモノを床に置いたり椅子に置いたり、いらないモノをゴミ袋にあつめてちょっとおいたりするよね。あとで片付けようと思ってたら、だんだんそれが見慣れた景色になり、イザ片付けようと思ってもどこから手を付けていいのかわからなくなってくるのだと思う。

 

わたしも一人暮らしの現役の頃は、疲れてくると片付けどころじゃなく、部屋がしっちゃかめっちゃかにすぐなっていたけど、幸い汚部屋にまでならなかったのは、ありがたいことに人が訪ねてきたり、集まったり、泊まりに来ていたからだと思う。

 

散乱している部屋で、モノと自分と向き合いながら、一つ一つカタを付けてゆく。その過程に寄り添いながら、変化を隣で体感するTさんのお仕事は確かにやりがいがあるし、楽しい仕事かもしれないね。

 

我が家はご覧の通り部屋はジャングルでレイアウトも迷い迷いながら、今はここに落ち着いてるけど、なんかもっと居心地がよくなるのではないか?

毎日見慣れてきた景色を、違う人の新しい視点で見るとどうなんだろう?って思ってた。

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窓際をふさぐソファの位置もちょい気になるし…

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「あとはもうダイニングとリビングの位置を変えるくらいしか、残ってないし…」とわたしが苦笑いすると、突然Tさんの目がキラリ✨

「それ、アリかも」と。

は?マジ?

「キッチンの前だからダイニングテーブル、とあたりまえのように配置する人多いし、モデルルームもそうなってますけど、動線やライフスタイルから考えて発想を変えてもいいと思う」とTさん。

 

確かに、今のダイニングテーブルはキッチンの前にあるとは言え、ぐるりと回らなければならない。

それに食器を取るときが狭いし、動きづらい。

お客さんが来た時も、廊下から、真っ先に目に入るのは、わたしらがグターっとなるソファスペース。

リビングスペースにテーブルと食器棚が移ればキッチンからも廊下からもまっすぐに行ける。

 

実はその配置、今までもチラッと考えはしたけど、そこまでの大掛かりな模様替えは一人じゃさすがに無理だし、変化嫌いの相方は先ず反対するに決まってるし、こんな作業は忙しい友人たちにも頼めない。

だから、

「試しにやってみましょうか?ちがうならまた戻せばいいんだし」と軽〜く言ってくれたTさんの言葉がどんなに嬉しかったか( ; ; )

 

「あと見たらパントリーの中味も少ないから、これならキッチンや収納棚に移動すれば入りますよ。これを無くせばけっこうスッキリするかも?」

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この棚のことね

 

そんなアドバイスや模様替えの話しもできて、彼女のエピソードを雑談のように聞けるだけで、もう心躍るワクワクした時間だったのだけど、忙しいTさんが後日、この作業のためにやって来てくれるというではないか!

「わたしも楽しいから♬」と、日頃とはまた違う作業で、ほんとに嬉しそうに訪問してくれた。 

 

かくして、大移動が始まる(笑)

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そして、発想を変えた模様替えが完成!

 

リビングゾーンにダイニングが移動し、

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壁際にソファコーナーが
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全体で見るとこんな感じ
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朝から夕方まで、お昼やお茶やおしゃべりを挟んで、試行錯誤の2人作業で(工程の写真撮りわすれたけど)むちゃ楽しかった!

 

部屋は景色もだいじだけど、なにより自分がどれだけ快適で使いやすいか?

それが一番大事!

 

果たして、ベトナムから帰って来た相方の反応は?

さすがにこれだけ変われば気づいたらしく(笑)

ビッグサプライズに驚きを通り越して(呆れて?)笑うばかり!


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けど、安心してください。

部屋がモデルルームになろうと、汚部屋になろうとも、テーブルが逆さまにおいてあろうとも、

この人はまったく動じず、どこでもマイペースですので(^^;

帰るなり荷物を放り出して、とっ散らかして(これずっと続いてもヘイキな人ね)

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何事もなかったかのように定位置に陣どる
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「奥さんが楽しみながら一人遊びして、家を快適に整えてくれるから、僕は安心して仕事にも出張にも行けるよ」と、相方。

 

いえいえ、この家長の変わらぬ安定感があってこそ、わたしが勝手に遊べるのだと思ってます(^^;