旅の続き。世界は優しさに満ちている

これを綴っている今は、すでに我が家に帰り着いているわけだけど、結果はとても楽しかった京都の3泊4日の小旅でした。

 

実は、わたしくし、

他所の土地や知らない町に行くのは大好きだけど、旅の移動が苦手でして(本当の旅好きは移動が大好物らしい)テレポートで行けたらどんなにいいかと毎回思うのです。

だから、行く前まではおっくうで、旅が好きなんだか好きじゃないのかわからない。

移動より、同じ場所で滞在し、町を当てもなく散策するのが理想です。

 

今回の滞在(と言っても3日だけど)は弾丸レディースのSちゃんから教えてもらったホテル。

Sちゃんが泊まった頃より、3泊素泊まりの割にはちょっとお高めで、従姉妹も最初、高いなあ、と躊躇はしていたんだけど、たまにはいいか、と奮発。

でも、駅から3分、すぐ下にはホテルから直接入れるコンビニもあり、イオンモールなども近くにあり、なりよりバス・電車などが即、使える立地が本当に便利だったので結果、このホテルで大正解!

 

ここを拠点に、従姉妹がガイドの仕事をしている夕方まで、わたしは一人でバスや電車を乗り継ぎ、気ままな小旅を楽しんだのだけど…

 

歩くのも毎日15.000歩以上と、歩くこと歩くこと…

その歩数の大半は迷ってるか、探しているかですが…(^^; 

 

2日目も、お目当ての雑貨屋さんに行くべき、バスに乗り、そこから歩いて歩いて探したのだけど、同じところをぐるぐる…

みんなスマホ片手におそらくGoogleマップで歩いているせいか、Googleマップの電波?が全く役に立たず、とんでもない所に連れて行かれたりする。

 

もうスマホに頼らず、人ナビに頼ろうと道ゆく人に声を掛けることに。

こんな時、わたしは非常にアンテナが効く。

道行く人を見ながら、あ、彼女だ!

と、30代前後のナチュラルな感じの女性にターゲットを定めた。

すみません、と声を掛け、雑貨屋の名前を告げてご存じでしたら、教えてくださいとお願いすると、

「あ、聞いたことがあります、この近くですよね…」と、とても感じよく対応してくださった(ほら、大当たり!)

 

そして、そのあと思い出したかのように言った彼女の言葉に驚いた。

「わかりにくい場所にあったと思います。よかったら、ご一緒してもよろしいですか?」と。

ええ?いいんですか?とお時間大丈夫ですか?と驚くわたし。

「はい、大丈夫ですよ」と優しく笑い、先を行きながら、「このあたりにケーキ屋さんがあって来たことがあるんです」と言いながら、角を曲がると奥まった場所にあった!(こりゃあ、わからんわ)

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わあ、よかったー!と喜ぶわたしに、

「よかったですね」と同じように喜んでくれた彼女は、店に入ることもなく、店の前で「ごゆっくり」と微笑みながら、さりげなく去って行った。

あわてて、ご親切にありがとうございました!と何度も頭を下げたわたしは、ただただ感動。

「よかったら案内しましょう」ではなく、こちらに負担を与えない「ご一緒していいですか?」との気遣いの言葉で、見つかるまで付き添ってくれたのだから。

その優しさもとても自然で、美しいほど。

 

目的の雑貨屋は、目ん玉が飛び出るような価格ばかりで3分で出てきたけど(笑)、それ以上に小さな宝物を見つけたように、わたしの気持ちはとっても豊かだった。

 

そして、気づけばすでに午後2時近く。

歩き過ぎてお腹も空いたから、カフェでも寄ろうかとプラプラしてたら、何やら大きな寺があり、その境内に町屋風のカフェが見える。

お腹が空いていたので、入ってみると、人も少なく中も広くて心地良さそう。

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雰囲気に似合わず、名前は「D&DEPARTMENT KYOTO / d食堂 京都」

広い店内には、女の子とも言える女性が一人だけ、くるくると動き回り、

お待たせしました、ご注文は何しますか?とハキハキとにこやかに配膳している。

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湯葉うどんを注文し、テーブルの上にあったD&DEPARTMENT PROJECTという本を手にとった。

中を見ると、これは…、なに?

観光本などではなく、しっかり作られ、編集された本だというのがわかり興味をそそられる。


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うどんを運んできた女の子に、このプロジェクトのこと、本のことを尋ねたら、

おそらくこの活動に携わっているのだろう、

「興味を持ってくださってうれしいです」と、とても丁寧に嬉しそうに答えてくれ、このおうどんは、どこそこの製麺で、ゆばはどこで作られて、とにこにこと説明してくれた。

プロジェクトは、解説するとこのようなこと。

 

D&DEPARTMENT PROJECTは、地域のロングライフデザインを発掘し、その地域らしさを伝えるコミュニティショップでありネットワークです。京都の活動拠点は本山佛光寺の境内にあり、ギャラリーや地元食材を使う食堂も併設。お寺ならではの営みや風景に寄り添いながら、地域コミュニティと連動し、京都の息の長いデザインを掘り起こし、伝え、学ぶ活動を展開します。

 

その内容よりなにより、まず、この湯葉うどんの美味しさに驚いた!

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出汁と麺、そして湯葉と甘く煮た椎茸。添えられた漬物。その全てがどれも劣ってなく、ちょっと他では食べたことがないほど美味しいのだ。

これは期待できるかも、とデザートの期間限定らしいモナカ苺とコーヒーを頼んでみたら、これまた、なにこれ?というほど和と洋、伝統と新しさがマッチした、味わった事がないスイーツ、それにまたコーヒーが格別!

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湯葉うどんも、モナカもコーヒーもどれもが統一したクオリティの高さ。かと言って主張もし過ぎない、上品で深く、柔らかく、和ませてくれている(って、記事書いてるみたくなってるケド笑)

これだけで、このプロジェクトの本気度がわかった気がした。

とても美味しかったです!と、女の子に伝えると、

「ありがとうございます、またいらして下さい。よかったら、前に作家さんや職人さんの作品を置いているショップも覗いてみてください。そこにこの本も置いてあります」と勧められて、ショップの中に入ると、確かに暮らしの中の道具や、小物や食品など、デザインも洗練されたいい品が揃っている。


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お土産を選ぶつもりで、何気に玄米茶を手にしたら、背後から、これまた可愛い女の子が、

「その玄米茶は日本で初めて玄米茶を作ったお茶屋さんのものなんですよ」と声を掛けてきた。

「へえーそうなんだー」と感心してると、「前のカフェでも同じ玄米茶を出しているんですよ」と。

「あ、今そこで湯葉うどん食べてきたの。びっくりするほど美味しかった!出汁が特に美味しい」と言うと、

わあ、うれしい!わたしもそう思います、と本当に嬉しそうに喜んだ。

 

以下、彼女とわたしの雑談。

 

女の子「よかったら、また来てください」

わたし「来たいけど、わたし九州からの旅行者なんで簡単にこれないなあ」

女の子「え?九州からですか?わたし、一時期大分に住んでいたんですよ」

わたし「ええーっ?わたしも大分からですよ、どこに住んでたの?」

女の子「別府です。APUの学生でした。また別府に戻って温泉に入りたいです」

わたし「別府の海浜の砂湯、無くなっちゃうんだよ」

女の子「ええーそうなんですか?別府タワーも色が変わりましたよね」

わたし「APUは、初代学長の時のパンフレット作りに携わったんで何度も通いましたよ」

女の子「ええー?カシム学長の時ですか?一番いい時代ですよね?」

 

京都の中で、どんだけローカルな話ししてんだか?(笑)

 

こんなことってあるんだなあ、とまたまた驚き!

今度は大分でバッタリ会えたらいいですね、と別れたけど、なんだかとても不思議な日だった。

 

あとでよく考えると、道を案内してくれた子と、食堂で働いていた子と、ショップの子、なんというか…

そっくりなのだ。

姿形ではなく、なんというか…揃いも揃ってウソのない人当たりと感じの良さ。

醸し出す雰囲気、その子の持っている本質的なもの、多分3人からの全く同じ波動を感じたのだ。

 

そして最終日、

庭を見に行こうと東福寺に向かった電車を乗り過ごしてしまい、その時も車掌さんが笑いながら、丁寧に教えてくれたり、みんなみんな優しい。 

光都市だからなのか?

わたしがたまたまそんな人に出会ったのか?

 

何にしても、

世界は優しさに満ちている、としか言えないほど、他にもあったほっこりしたエピソードばかり。

 

最も、行った先の東福寺は「本日、休みです」との看板が出て膝をついたけど(寺が休むな、寺が!)

あ、そう言えばわたしも、外国の女性から道聞かれたけど(笑)

そんなこんなも、ぜんぶおもしろかった。

結局、最終日は人混みを避けて映画館に飛び込み、ホットドッグとコーラで見たかった映画を見れて、それもまた良き^^ 

 

ラストナイトは夜京都駅ビル


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7階のイタリアンで(これもウマっ!)


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従姉妹のおごりです(^^)v