年末のドタバタ劇場

今年もあと残すところ3日だとぉ?
だから、何なんだ?年が変わっても、日付が変わっても明日は来るだろうよ!
なんて言いながらも、毎年、妙に焦ってしまうのが年末の不思議さ、哀しさよ。
人並みに年末の行事にノろうとしたのがそもそも間違っていたのかもしれない。
今日は相方が午前中で仕事納めだ。相方が帰宅した後の計画は山のようにあった。
1.実家に帰る(相方が行き着けの理髪店に行くため)
2.大掃除をする。
3.年賀状を作る。
4.ドイツにいる友人に荷物を送る。
5.ふたりの忘年会を兼ねて食事をし、映画を見る。
もちろん、これをすべてクリアーするワケがないのは分かっていたが…早くも計画のくずれを見始めたのは相方が帰宅し、ふたりで遅めの食事を取った後、相方が言ったことばからだ。
「ねぇ、少しだけダラダラしていい?」
この言葉に私はひどく弱い。
何が好きって私ほどダラダラグダグダが好きな人間はいないと思ったが、それを上回る人間がいたとは…。ただ違うのは、コイツは仕事には怠けず、手を抜かず、人一倍一生懸命にやるということだ。だからこそ、相方からの、その言葉に、ダメ出しは出せないのである。
つい、「いいよ、家でくらいダラけなよ」と言ったが最後、相方はテレビのリモコンで撮り貯めていた大好きなアニメを見ながら体はすでに溶けている。
私は私で、その間やることをやればいいのに、「ぢゃ、私もちょっと疲れたし…(何にだ?)」などと言って、座椅子に寄りかかったが最後、10分後には曝睡していた…。
目が覚めたときには、すでにあたりは夕闇が迫っている。私が寝ていた間、ずっとアニメを見ていた相方が今度は目をつむりそうになっている。
「もう、今日は何もせず、明日にしようか」と言い、相方も「そうだよ、明日頑張ろう」と言ったとたん、ハッとした顔をした。
「ヤバイ!車を洗車に出して歩いて帰ったんだった。取りに行かないと!」
その声で急にまったり空気がバタバタと動き出した。
「ぢゃ、ついでに郵便局に行ってドイツ便を出して、その後、外で食事しようよ」という私の提案に「いいね!荷造りしてるんでしょ?」と相方。
「あ、まだ…」
ふたたび、バタバタと相方に手伝ってもらいながら荷造りを一気に終えた。私らもイザとなったらできるね〜などと言いながら…。
これで、計画3と4は実行できるはずだった。
年末の夜の街は混雑してやっとの思いで郵便局へ。そこで宛名を書こうとして、ふと、気付いた。
アドレスを書いた紙を忘れた。
計画3は明日となる。
だが、計画4の食事だけは初志貫徹でいいレストランを見つけ、カレーを食べた。その後、帰って年賀状だけは作ろうと話しあったが、帰りついて私から出た言葉は、「ねえ、映画見れなかったから何かDVDで映画見ない?」
「いいなあ、そだ!これからビデオ屋行こうよ!」
「ぢゃあ、スナックも買って来なきゃ!」
と、言ってしまったものの、さすがに私の理性が働いた。
「その前にやっぱ年賀状だけちゃちゃっと作ってしまおうよ。印刷は明日でいいからさ。それやった後にビデオ屋に行こうよ」と提案。
「そうだね…」としぶしぶ相方が私の文章とレイアウト通りに作ってくれることに。しかし、ちゃちゃっとやるはずが、今度は互いに凝り始め、ああじゃねー、こうじゃねぇー、いや、この色がいいだの、この書体がいいだの…
そうこうしているうちに、気付けばもう真夜中。相方は精根尽き果て、
「ごめん、もう寝る」とそのままベッドへ。私はと言えば午後から夕方までゆっくり寝ていたのもあって、ネット見たり、TV見たり、こうやってブログ書いたりして、独り遊びなんかしている。
そして、明日。きっと相方は早く起き、私は起きれず、再び計画はボロボロと崩れていくのが想像できる…。
結婚2周年にして確信したこと。
わたしたちの辞書に「計画」という文字はない。
こうして、今年も行き当たりばったりでつつがなく、終えて行くのだろう。