田舎ネットワーク

わたしが生まれたB市は県内でも、なーんもないと思われているらしいけどけど、実は、そのとおりです(笑)。
でも、それは知られていないだけで、けっこうポツポツといろんなことが進行しているんだな、と知った。
その一つに農家民泊がある。B市のO町。
そこの農家で開く、地元の素材を使ってエコなお食事会というものに知人を通じて招かれた。
行った先は、どこが農家やねん?というくらい大きなきれいなうちだった。

        
              
女主人は赤いバンダナにスタンドカラーのシャツにシックなエプロン。
まるでフランス料理レストランのオーナーのごとく。
そして出されたお食事がこれ。

        
       (ゴボウ、サトイモ、シイタケの素材で)

        
       (焼きおにぎりのスープ茶漬け)

        
       (豊シャモとシイタケのカルパッチョ

        
       (大根のゼリー、シフォンケーキ、イチゴ)

        
       (庭のツバキをディスプレイに)

おしゃれできれいに盛り付けられた、田舎素材の料理。
「いろんな方に来ておいしい自然のものを食べて、癒されて帰ってほしいんです。O町の素晴らしさを知ってほしくて。O町を元気にしたいんです」と女主人のHさん。
企画したのはYさん。20年前、関西からM町の山奥にきて入植。去年エコ活動のNPOを立ち上げ、いま、M町の小高い敷地に将来エコビレッジを作ろうとしている。

        
        
       (こーんなきれいできゃしゃな人が奮闘)

一方、ここに連れてくれたF氏は、やはり同じ町のもっと山奥の田舎で、不登校やひきこもりの子どもたちが自然の暮らしを体験するための田舎プロジェクトを進行中だ。
帰りに「ちょっと寄ってみませんか?」と案内してくれた。
近くには、廃校になった学校や、
   
         

使わなくなった、キャンプ村や

         

空き家になったレトロな郵便局など…

         
         

忘れさられた町に建つのは、どれもこれももったいない、いい雰囲気の建物ばかり。
「市は生かすことはこれっぽちも考えなくて壊すことしか考えてないんです」と嘆くFさん。
行き着いた先は、彼の祖父母が住んでいたという家。

         

空き家になった家をたびたび都市から通いながら、仲間たちと修繕しながら、片付けながら、いずれ子どもたちが遊べる場にしているという。
昔の農機具やら、生活道具やら至るところに詰まっていて、これもなんとか再利用できたら…とFさん。
 
         
         
         

Fさんちをあとにして帰り道に立ち寄ったのはI町の旧道にポツンと立つ雑貨屋。
むかし、CADAVIDAという新聞で取材をしたことがある家具作りの男の子が開いている雑貨店。あの頃はまだアトリエだけでなーんにもなかったのに、この田舎に拠点を移してからは、ざっとこの通り。
         
         
         
         
         

約30人くらいの作家さんの品を置いているという。


みんなすごいなあー
なんにもないといいながらもこのマンパワーはけっこうすごいよ。
わたしがやろうとしていることと微妙につながりそうな気配もする。
だけど、こうやって見ていくと、あきらかにうちらは、のんきだなあ〜
だって、「町を元気にする」とか考えていないもの。
エコだって大してやってないし、人のもてなし方も、もてなし料理ももっとシンプルでおおざっぱだし。
もちろんネットワークは大歓迎ですが、地域を活性化しようなんて思ってもないし。
まずは、じぶんらがうれしがることが一番でして。
それはそれでいいんじゃないかと。いろんな個性の場があって、つながるところはつながるしね。
そんなこんなを認識した田舎行脚でした。