相方、絶食する!

白がゆ、梅干し、タカナの漬物、おぼろ豆腐。
なんと、美しい粗食であろう。
昨夜に続いて、今夜の相方の食事である。しかも、今日はこれ一食というストイックさだ。
仏門に入ったわけではない。ついにダイエットを始めたわけでもない。我が家の経済状態がとうとう底をついてしまったのだ!
と、いうのはウソで…相方に口内炎ができてしまっただけ。
しまっただけ、というのは人ごとだから言えることで、本人にしてみればかなりつらい状態の重症らしい。
水分と味がないものしか受け付けられないという。
実はこの口内炎、相方が出張行く前から兆候はあったんだけど、帰ったらひどくなっていた。
ひどくなっているクセに帰った夜に一緒に出た飲み会で、隣席のわたしが「ヤメロ!」と止めるのも聞かず、ビール飲むわ、空揚げ食うわ、キムチ雑炊食うわで、刺激物を食べ放題!
よって、この結果だもの。まあ、自業自得ともうせましょう。
しかし、腹のすき具合ではなく、目と頭で食う相方にとって、目の前にあるものが食えないというのは、かなりの拷問だろうと想像する。
それで同情したわたしも一緒にこの週末は粗食に付き合った(ちびっとだけど)。
相方は食わないとへろへろになるかと思ったけど、日ごろセッセと貯めこんだ脂肪のおかげか、絶食のため身体が軽やかになったのか、空腹でもよく動く。
朝から立ちっぱなしでパンを作り、午後から自転車で友人にパンの配達に出かけ、そのあと街ブラして、また自転車で帰ってきたり…。
しかも、おかゆを食べて「なんてうまいんだ!」と感激することしきり。
なんと、健康的な生活じゃないか!(まだ一日だけど)
この口内炎は、相方の身体からの悲痛なメッセージのような気がしてならない。
だとしたら、これは、もう感謝するしかない。
わたしはちびちび食べる男より、がっつり食べる男子の方が好きだし、相方は同世代の男子(特に独身男)に比べると、かなりいい食生活を送っているとも思う。
だけど、相方は…いや、わたしたち夫婦は、食べ物を前にすると我を忘れる。
おなかがカンベンしてください!と言っているのに、その声を無視して目に見えるものを詰め込んでしまう。
今年の正月早々、これでわたしは嘔吐をくりかえしてしまい、ものすごく反省したもの。
暴飲暴食は「食」と「身体」へのぼうとくだとつくづく思った。
食べ物を味わって、今ある身体に感謝しながら大切に扱ってほしいというメッセージを、わたしらは謙虚に受け取るべきだと思う。
ねがわくば、相方も今回のことで身体の声に耳を澄まし、コントロールしながら、ゆっくり味わって噛んで食べてほしいものだけど…。