緑の書斎

 
昨日から週末ハウス”に来ている。
相方が水・木曜がT工場に出向の日なのと(道順としてけっこう近い)、私も原稿書きの仕事だけなので、昨日、今日と2泊することにした。可能な限り、火・水曜はこちらに来ることにして、また金曜の夜からこちらに来ようと思っているので、実質ちょうど半々生活ということになる。週の真ン中に来て、週末ハウスもあったもんじゃないけど…(笑)
朝から、新しい書斎で仕事をしているのだが、窓から見える緑が雨に濡れて、みずみずしく輝いている。真下は道路なので車の行きかう音がするし、庭からはいろんな鳥の鳴き声もひんぱんに聴こえてくる。といを流れる雨音もうるさいほど。あ、今、カンカンという踏み切りの音と列車のゴトンゴトンと言う音がしている。独りで過ごす昼間の家はいろんな音がして、決して静かと言えない。むしろ、機密性の高いペアサッシで外界の音を遮断したマンションの方がよほど静かかもしれない。
なのに、この不思議なほど、ゆるやかな静寂な気配は何だろう?
電話もネットも携帯もつながり、町の音もして、外界はすぐ側にあるのだけれど、ここは頑丈なコンクリートにはない、やわらかな遮断があるような気がする。マイナスイオンを発した緑の木々や葉、雨音などが両手でオブラートのように包み込み、やさしいバリアを張ってくれているような感じがする。
だから、どこかホッとするのだ。
玄関や仏様に飾る花は庭から摘めばいい、水も井戸水があるから買わなくていい。都市の利便さとは違う、もっと大らかな便利さがここにはある。20代になるまでこの家に居たけど、こんな豊かさを子どもの頃は感じていなかったなあ。年は取ってみるものだよ、ホントに。
当分、「緑の書斎」が原稿書きの仕事場になりそうだな〜