わたしたちの生きる道

「今日は何の日でしょう?」
相方からこの言葉を何度聞いたことか…
その日は、給料日。
結婚当初はどうしても相方の給料日が覚えられなかった。今日、給料をもらったと聞いても、ふ〜ん、いいなあーとか思ってしまった。考えてみればそれは我が家のお金になるんだけど、食費や生活費を自分の通帳から出していたせいか、どうもその感覚に慣れなかった。だんだん、そうか、使ってもいいのか…と思うようになって来た。
それでも今だに給料日を忘れてしまう。しかも、本人も。私が忘れるならまだわかるけど、相方自身が忘れるこたあねーだろ、と思う。
それくらい、私らは金銭感覚が甘い。そんな我が家にも禁句がある。
「金がない」だ。
この言葉を使うと、ビンボー神さんが喜んで近づいて来るから(と、かの斉藤ひとりさんも言っておった)。これはうそじゃない。私の体験から言ってもそうだった。思えばビンボー時代、私は金がない、金がない、と口走っていたような気がする。
絶賛されたキャッチコピーは、「ビンボーヒマだらけ」だった(爆)。
金がないと言わなければ、金が増えるかというとそうではなく、金には困らなくなる。出て行くと入る。入ると出て行く(あ、つまりプラマイ0ってことか?)
で、もう少しお金に対して正しくなろうとし、主婦は今年の4月から家計簿をつけ始める。3度目のトライだ。まだ、1年続いたことがない。
はじいてみると、我が家が息をしていても必ず出ていく金+食費+特別出費+道楽費などを合わせると、ちょっとゾッとする。
完全に“赤”だ!
相方に見せると、うーんと顔をしかめて、なんとかしなきゃ…とムズカシイ顔をする。…のは一瞬だけで、3分後には映画行こっか、ごはん何食べる、と遊びの計画に移る。
いいのか、これで?! いいわきゃない…。
いったい我々はどうやって生き延びているんだろう?
やっぱり、友人、知人、家族の皆様や、どこかのだれかさんや、さらに天のお方に、たーーっくさん恩恵を預かっているんだろうなー。
今、電子マネーの時代だという。カードなら使いすぎるけど電子マネーなら使う分だけ目に見えて、その上、ポイントをもらえるからと、そのニーズは増加しているんだそうだ。
こうなると、紙幣は確かに道具なんだなって実感する。
で、その道具がなくなったらどうなるのかな?って考えてみた。
野菜いただいたから、代わりにおそうじしましょう、私は得意ですから。とか?私らならさしずめ、お米いただいたから、手紙代筆しましょう、あ、相方はPC修理しますよ。
ダメだ、こりゃ、使えねーわ。
やっぱり、道具の恩恵にあずかり、人様の親切と天の寛大な愛に甘え、それに感謝して、自分たちのできることでお返ししていくことしか、私らの生きる道は残されていないようだ。後は、せめて、ご迷惑をかけず、不快にさせず、いい気を出すこと。
この基本だけは、さすがのノーテンキな夫婦も忘れずに守っております。