今さらのお知らせですが…
取材、記事、コンセプト文章を担当していた2年越しのプロジェクトがこの度完成しました。
2月11日にやっと情報公開になったので、このブログでもぜひ、公開したいです。
思えば2年前、大分県の奥豊後竹田市に移住したプロデューサーのNさんから持ちかけられたこの企画。
隠れた地元のアーティストの作品を世界に紹介して購入できるサイトを作りたいという。
そのためには、日本「らしさ」を持つ作家を選びたい。そしてアーティストの背景、歴史、思いを映像と写真、文章で紹介し、なおかつ、日本と作家の住む地の観光にもなるように、同時にアピールしたいと。
まだ資金もなし、海のものとも山のものともわからない企画だけど、まずK子さんの協力と賛同が欲しいと、彼女から持ちかけられた。
わたしは、一もニもなく即答した。
「おもしろい。やろう!」と。
即答はそのプロジェクトというより、以前一緒にふわっとした企画を持ちかけられ、見事に成功させた彼女自身を信頼していたから。
彼女は安心したように「K子さんに断られたら止めようと思っていた」という。
「ただし…」とわたしは条件を出した。
「作家やクリエイターを選ぶとき、経歴やギャラやネームバリューなどで選ばず、すべてあなたの直感と感性に従って選び、決めてほしい」と。
その軸がブレるとこれは失敗するよ、と伝えたら、彼女はいつもの笑い顔で「ありがとう!わたしそれしかできないし」と、嬉しそうに応えた。
果たして、その後の展開は呆れるほど、見事なくらいその通りに進んだ(*_*)
まずアーティスト支援事業を行なっている竹田市の協力も取り付けて、
世界に紹介するアーティストは、彼女が自ら選んだ竹田市に移住中の竹藝家、彫刻家、染色家の作家3人。
記事担当のわたしと、写真は(やはり巻き込んだ笑)お馴染みのカメラマンAちゃんだが、映像作家、音楽家はすべて彼女が一人ひとりを選んでいく。
例えば、ある映画監督が美術館のプロモーション映像を撮った作品を見て、「あ、この人だ!」とピンときて、直接オファーに行く。
あるイベントで聴いた音に魅せられ、これはあの作家の音楽に使いたい。とオファー!
こんな調子で彼女の感性のまま、集められたのは、ライターであるわたしから、映像、音楽、写真、デザイン、ウェブデザイン、などなど17名。
翻訳家、ネイティブまで入れると県内外、国内外の総勢20名のプロが関わっている。
コンセプトを聞いた時、わたしの中で一番に浮かんだコピー。
「I'm here」
そのコピーがそのまま、テーマとなった。
もちろんプロデュース、コーディネーターはすべて彼女なのだけど、なぜか会ったこともない、来たこともない地での、地域も年齢も経歴も違うクリエイター皆がみな、このプロジェクトに共鳴し、夢中になった。
ロゴを書いた書家は156枚を書いたというし、
それぞれの映像作家はアーティストの人となりを知りたくて、また、竹田市の地を撮りたくて何度も足を運ぶし、
音楽家は現地の音や作業風景の音を取りに通い、作った音楽が気に入らないからもう一度やらせてくれといい、
カメラマンは父の介護があるにもかかわらず、夜中まで作品を撮り続けた。
それぞれが、納得がいくまで、追加ギャラなどかまわず、彼女曰く「愛とプライドを持って真剣に取り組んでくれた」という。
これはひとえに彼女から発する真摯なエネルギーが、クリエイターたちに伝わったからではないか。
大林宣彦監督の下で多彩な仕事を手掛け、ネットワークも半端ない彼女だけど、
とても「やり手」には見えず(笑)、天然でドジで、ゆるキャラ並みの個性が、またわたしには信頼できる。
そんな彼女がわたしは何もできないからと、
「あなたの作品が好きです。自由に作ってください」の殺し文句だけで(笑)
自ら選んだクリエイター自身を信頼して、すべてを任せたからだろうと思う。
そのエネルギーが一同に介し、ほんとうに美しい映像(Movie)と日本らしいwebサイトが完成した。
見て気に入ったら、ぜひ一人でも多くの人に広めてほしいと思います。
*映像、記事は右上のメニューから。スマホ、iPadでも見れますが、ちょっと開きにくく(^^; 、 PCが一番見やすいです。
プロモーションの美しい映像はYouTubeからでも見れます。
彫刻家 森貴也
竹藝家 中臣一
染色家 前田亮二
このwebサイトは、やっと誕生したばかり。
これからどんな作家が参加し、サイトはどう育つのか?
未来がたのしみです。