選挙前のこと。
つい先日訪れた友人Eが、つぶやいた。
「わたし、選挙、もういいかなあ〜」
驚いたわたしは、あわてて
「なんで⁈ 行かなきゃダメだよ!当日だめなら、期日前だってあるよ!」
すると彼女、「だって、どこに入れていいかわかんないもん…」
「じゃ、どこでもいいからとにかく野党に入れな!」とわたし。
「えーーっ、入れるなら自民でしょ。野党に何かできるとは思えないし…」
「ちょっ、もし、あんたの可愛い息子が、戦争に取られたらどうすんのよ!」
「そこまで行かないわよ〜」
「………」
わたしの周りは、原発反対、改憲反対という、熱い人々が多く、中には個人や仲間たちと、しんけんに活動をしている知人もいる。
だから、こういう意見を聞いてマジに驚いてしまった。
だけど、考えれば、もしかして、こういう意見が大半なのかもしれないなあーと、認識を新たにしていたのだけど…
案の定、選挙の結果は、自民・公明の圧勝。
つまり、わたしの周りがごくごく少数派だったわけだ。
以前、国会議事堂前で憲法9条を守れ!とデモしていたすごい数(と、思っていた)の人たちも日本国内から見れば、ほんのごく一部なのだろう。
そういえば、あのデモの時、官房長官が記者会見でデモの感想を問われて、
「安保のデモの時は、もっと多かった、こんなもんじゃありませんでしたよ」
すまして回答していたけど、そういうことだよね。
あんな数じゃビクともしないことを知っているから、相手にもしないのだろう。
あの、学生運動の「安保反対」だって日本中を揺るがしたかのように見えたけど、結局何も変わらず、前に進んで行ったし…
あの当時の熱い学生たちは、いま何処に?(笑)
そして、今回の選挙の結果がイコール民意とばかり、与党は大張り切りで、首相は国民に肯定されたとばかり、経済対策も、改憲へも急ぎそうだ。
近隣諸外国のメディアは、「これで日本は戦争に一歩近づいた」「改憲の準備は整った」と大袈裟に書き立てているし……
いやいや、諸外国ばかりではない。
国内もSNS内では、これから日本はどうなっていくのか?という絶望するような、不安を煽るような投稿が多いし…
いろんな情報やさまざまな思いの中で、ついつい揺れそうになるけど、こんなときこそ…ブレないことだ。
ブレない軸は、今まで通りのじぶんの日常を送ることだと思う。
悪いことや、悲観することばかりの先を考え「今」を台無しにすることだけはやめようと思う。
目の前の日常を送りながら、全体を見て、中庸でいること、そしてなにより、じぶんでいることだと思う。
まずは、朝からのお弁当つくり。
洗濯をしたあと、旅から帰る友だちを迎えに行き、スーパーで買い物をする。
今週の取材のための連絡を取ったら、ブログに向かう。
これから始まる仕事、届いたばかりの本、来月の女子旅、こんなささやかな幸せを大切をしよう。
この贅沢な日常が壊されることがないように願いながら、目と耳とこころをしっかり澄ましていこうと思う。
日常のお弁当です ^^