「じいちゃんが危篤」
「え? じいちゃん? ばあちゃんじゃなく?」
と、何度もきき返す相方。
そりゃそうだ。
少し認知の入ったばあちゃんは、何度も入退院を繰り返し、今も入院中だ。
だけど、マイペースで、寡黙なじいちゃんは、いつ訪ねても、静止画のようにテレビを見て、ひと言二言言葉を交わすくらいな人で、そのまま百まで生きそうに見えた。
そのじいちゃんがいきなり危篤とは…
人生わからないものである。
あわててパジャマを脱ぎ捨て、顔を洗い、車に飛び乗って、じいちゃんたちが住む町の病院へ急ぐ。
と、その途中、義父から再びの電話。
「もう亡くなったからあわてて来なくていいぞ」
覚悟はしていたけど、驚いた。
あんまり交流のなかった祖父だから、正直あまり感慨もなかったけど、やはりそれなりに少しショック。
相方をみると、彼も表情を変えず。
「心筋梗塞かな? じいちゃん動かんかったし…」とか、つぶやいている。
さて今後のこと…と、なると…明日(4日)が通夜で、明後日(5日)が葬儀?
ガーンッ!
4日、原稿出しと打ち合わせ1件
5日、取材
6日、原稿出しと、11時に打ち合わせ
スケジュールが満載(^^;;
おまけに相方もまた、5日は出張が入ってるという。
これ行けないとなると、人員探しに大変だという。
だけどさすがに祖父の葬儀に出ないわけにも行かず…
こうなれば、もう天にお任せするしかないと、腹をくくる。
すべてうまく事が運ぶ事を、密かに祈りながら…
しかし、わたし達が駆けつけた頃には、すでにもう日取りは決まっていて、動かしようがなく、さて、どうやって仕事先に言おうかと思案していた。
ところが、ところがである!
なんと!お坊さんが来たとたん、状況がコロッと変わってしまい、もう通夜無しで明日葬儀のみをするというではないか(*_*)
結果、わたしたちは5日の仕事にも予定通り出れるようになったのだ。
いっやあ〜びっくりしたー!
簡素化するようになったとはいえ、田舎町で、通夜を無くすとは思いもしなかった(笑)
けど、おかげで、これで2人とも心置き無く明日、祖父にお別れができることになった。
これも、人に関わらず、迷惑をかけることを嫌がったじいちゃんの采配かもしれない、とそう思って感謝することにした。
その夜、葬儀に備えて、午前2時まで原稿を仕上げてすでに準備は完璧!
心配なのは、坊さまのお経で眠らないかってことだけ…(._.)