ノマド生活

やや田舎の「風の家」と、やや都市の海辺のマンションを往復するノマド遊牧民)暮らしを始めて、もう5年が過ぎようとしている。

月、火、水がマンション、木曜日はわたしだけが往復(今は腰が悪いのでお休みだけど、普段は午前中がヨガ、午後から開店)、金、土、日は2人で風の家。

マンションでは、家事、雑事、ライター仕事、街トモとのお付き合い、一人遊び(主に映画)など…をして過ごす。そして後半、風の家で仕事に向かう。

こう書くと「ダンナはいつ休むんだ?」と言われるんだけど、パン焼くのと草刈りを時々やってもらう以外は、基本手伝わずに休んでもらっている。
彼は田舎の生活も好きだし、パン焼き、草刈りもイイ感じのリフレッシュになってるみたいだ。
ただ困るのは、土日にいろんなお誘われごとやイベントが多いことで、なかなかそういうのに行けないのが残念だ。
どうしても行きたい時は、申し訳ないけどお休みにして出かける。そんな自由が効くところが、オーナーのいいところだ。

それにこの田舎町周辺は、最近おもしろくなっている。
他県からの移住者が増えているせいか、けっこう新しいこと、オリジナリティあふれることをやってる人が多くなった。

先日は風の家から車で10分くらいのところにあるピザのカフェがオープンしたって言うんで行ったら、以前うちに来てくれたお客さんだった。
リタイアしたご夫婦が住まいを自分たちで改造して、手作りのピザ釜を作って念願の店をオープンさせたという。


(エントランスにはオブジェのような薪が積み上げられてる)



(ここが店)




(これが噂の手作りピザ窯)



(ピザを焼く店主)



(おしゃれな店内)



(出る頃には日も暮れて)


近くの店同志お互いがんばりましょうね!と話して別れたけど、いやいや、うちとはキアイが違い過ぎ。
うちらはここまでマメでもないし、地域に根ざしているわけではないし、食がメインではなく、街と田舎を往復するノマド暮らし。
どちらにも腰が落ち着けない。
だからこそ、どちらも飽きないんだと思う。
それにこのハンパさは、わたしたちに合っている。
このくらいのハンパさなら、もしかして一つのモデルケースとして他の人もマネできるかもしれない。


田舎の家を別荘のような休息の「場」にするのではなく、きちんと暮らしと仕事にすること。
お金を生み出し、人が交流し、新しいコトを生み出す「場」を作り出すというわたしたちの理想は、まだまだ成長過程だ。
もっと「場」をアピールすること、もっと「モノ」や「コト」を生み出すこと、もっと発信すること。
課題はいろいろあるな〜


よく町づくりとか地域起こしとかいうけど、そういうのって大層なことじゃない気がする。
じぶんたちにとっての気持ちいい「場」をいろんな人が作り出せば、それが手作りの「まち」になっていくんじゃないだろうか?
まず、ココロが動く。そこに惹かれて人が動く。モノが動く。そして経済が動く。
そういう、まちづくりの方がきっと楽しいと思う。

今日も遠くは由布院から、わざわざ訪ねてくださったファミリー。
食事をしたあと、お父さんは風の吹くウッドデッキでゆったり煙草をくゆらし、小学生と中学生の姉妹は雑貨を見て楽しそうにお買い物。
お母さんは洋服を当ててみたり。
「おいしくて、楽しかったです。また来ます」と言って笑って帰って行った。

この「場」を喜んでくれたならほんとうに嬉しい。


(暑いのにもう栗と枯葉?)