晴れてカフェオーナー

なんということでしょう!

まさかの、カフェオーナー誕生である。

今さらなにを?をお思いでしょうが、自ら口にするのと、公に認定されるのでは感慨深さがぜんぜん違う。

そう。昨日、保健所の現地調査で合格が降りたのである!
許可証交付をいただければ、もう晴れてカフェオーナーだ〜!!

思えば、思いついて半年。
たった半年かい?!という声が…(笑)
ふつうカフェを開くなら、夢を描いて計画を立て、リサーチし、料理やいろんな勉強をし、コツコツとお金を貯めて…となるのだろうが、うちらのスゴいところは、すべて思いつきで動くところだ。
家をリフォームする時は、まだそんなことを思ってもいなく、イベントがやりやすくなるな〜くらいで。
リフォームした部屋を見ていて、カフェできるかも?と思ったのだったか?
それに、そろそろなんかちがうことをしたかったってのもあるかな。仕事も情報系からフィールドを変えてじっくり編集したり発信したりしたいのもあったし…
あとは、もう動くだけで、考えるのはあとにしようと…(笑)。
動き始めると何もかもが背中を押されるように、スムーズに行った。
たまたま調理師&栄養士の友人が仕事辞めることになっていたし、タイムリーにも兄が珈琲豆を輸入することになったし、これまた偶然にも、ものすごく手がかかったレギュラー情報誌が打ち切りになったし…ああ、これは天が「やりなさい」と応援してくれてると感じた(この楽天的ポジティブ思考!)。

そして今年の2月に友人から偶然聞かされて知った食品衛生の講習に出て(これさえ調べてなかった 笑)修了証取得。
あとは保健所の事前相談、工事、もろもろの環境整備。
そして昨日、やっと申請書を出しに行って、検査の日取りをきめるつもりが…担当の人となぜか世間話になり、
「おうちカフェは最近増えたなー別府担当のときも何件かやったなー、ギャラリーとかあって」
「あ、うちもそのたぐいですよー」
「ご主人がよう許したなー」
「いえいえ、主人の方が積極的です」
「うちにも古家が残ってるんじゃけどなあ」
「有効利用すればいいじゃないですか」
「いつオープンかえ?」
「うーん、連休あたりにオープンしたいかなー」
なんて、のん気に答えたら、担当の人が「そりゃ急がな!」とあわてだした。
わたしのあまりの素人ぶりが心配になったのか申請書まで手伝ってくれて、本来なら足りない書類も融通を効かせてきれて、手取り足取り…
「この地域におうちカフェってありますかね〜」の質問に、食品協会のベテラン女性まで加担して、
「いや、ここにゆっくりできて珈琲飲めるところがないんよ」
「あ、うちはまさにそんなところですよ」
「やったなー!」(担当課長)
「駐車場は用意しときよえ」(食品協会の女性)
と、話が盛り上がり、しまいには応援されて、その上、ふつうはこの日、現地調査の日を決めるはずなのが、早くも1時間後に検査におエライさんを派遣するというではないか!
あわてたのはわたしだ。
今日明日で細かい部分を整えようとしていたので、スッ飛んで帰って、おおあわてで整えたが、ああ、もう時間がない…これはダメだーとあきらめかけた所にいらっしゃった時は、掃除機片手だった。

「あ、あの急だったのでまだ掃除を…」
しどろもどろのわたしに
「掃除はいつでもできますから…まず、トイレから拝見させてください」と、にこやかに笑ってくれた。

一つひとつチェックしながら、




部屋も調べていく。


最後に「なるべく私物はおかないでくださいねー」という先を見ると脱ぎ散らかした服が戸に何枚もかかって…(汗)
そして「はい、いいですよ。大変だったしょう、ここまでするのは。がんばりましたねー」とこの方も励ましてくださった。

これで本当に合格ですか? 本当に営業許可いただけるんですか?
ウルウルし、半信半疑のわたしに、
「ところでこのあたりにYさんってお宅なかったですか?うちの遠い親戚に当たってね、ええと母方の姉の…」
と、おエライさんはすでに世間話に移っていた。

田舎のなせる技だ。

かくしてかくして、わたしはカフェオーナーになったのである。
なんと、ありがたいことか!

さっそく相方にメール!
「やったー!」と浮かれたわたしのメールに返って来たのは、

「勝って兜の緒を締めよ」

だった…。

はい、浮かれ過ぎずに、がんばりまっす。