「これは、自動車評論家の下野泰史さんのブログです。
下にあるのがYouTubeのアドレスです。
時間が長いので根気がいるかも」
というメールが今日の午後、S先生から送られてきた。
このメールとYouTubeを見てゾっとしてしまった。
内容は福島原発のニュース。
まあ、みなさん、読んで、見る価値大アリです。どうぞ、正しいパニックを起こしてください。
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下野泰史さんのブログ
毎日来るはずの計画停電、今週に入ってからの2日間、ウチの地域は不発だった。グループとしては停電しているのに、なぜか停まらないのである。たぶんすぐ近所に東京電力の社宅があるせいだと思う。
というのは冗談だが(社宅があるのは本当)
今朝も福島で震度5強の余震が立て続けにあった。東京も揺れた。でも、震度3くらいじゃ、もうびっくりしなくなった。
放射能汚染で、ついに東京の水道水も幼児に飲ませられないようになった。極悪のプルトニウムを使っている3号機からは謎の黒煙が上がり、一時、現場で作業する全員が緊急避難した。
電源が回復して、中央制御室のいくつかに照明が戻るなど、朗報もあるが、命がけでそうした作業に当たっている人も、原子炉建屋周辺で何かコトが起きれば、まず逃げなくてはならない。それって、津波と一緒ではないか。制御室とか、運転員とかいったって、原発というのは一旦こうなると、だれひとり制御も運転もできない。ただ、逃げるしかないのである。
東電から莫大な広告収入をもらってきた民放が、こんなときに広瀬 隆を出すわけはないよなあと諦めていたら、衛星の朝日ニュースターに出演していた。
彼が語った要点のいくつかはこうである。
●今やっている放水は、いくらやっても焼け石に水である。
●高温を出し続ける燃料棒に海水をかければ、塩ができる。それが固着して、あらゆるバルブが作動しなくなる。
●テレビに出ているのは、何もわかっていない、単に楽観論を言うだけの“エセ学者”である。そんなに「大丈夫」なら、今すぐ現場へ行って、解決してこい。
●東電も、設備の単なる運転者だから、事故の対策はできない。知恵を出せるのは唯一、原発の構造を熟知した東芝と日立の設計者だけである。だが、福島の原発は古いので、設計者も70代になっており、すでに現場を離れている。
●残っている50名の運転員は、すでに相当な被ばくをしているはずで、死を覚悟していると思う。もし彼らが倒れ始めたら、その後はどうするのか。
●今、最も大切なことは、どうしたら放射性物質の拡散を最小にできるかということ。楽観的見通しに基づいた効果の薄い対策を長期間続けて、放射性物質を出し続けるということは、絶対にあってはいけない。放射能雲ができたときに台風でも来れば、どんな遠いところでも甚大な汚染が発生する可能性がある。
●結論、チェルノブイリの石棺のように、一刻も早くコンクリで埋め固めるべき。
恐ろしい話である。でも、日本の原発がまさか、と思っていた事故を、80年代から予想していた人が広瀬 隆なのである。YouTubeでぜひ御覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=MiYz6dxfw7E
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このYouTubeで語る広瀬氏の話は説得力があり、わかりやすかった。素人のわたしが聞いても、もっともとだと思わざるを得ない(夜、相方も真剣にみて、これは正しいと思うと)。
だけど氏の話よりもっとゾッとしたのは、この国のウソの多さだ。
かつて戦時中、大本営が流す「日本は優勢に勝ち進んでいる」のニュースにニッポン国民はほぼ信じ込まされて浮かれていたらしいけど、その時代とちっとも体質が変わっていないんじゃないか?
氏の話が真実かどうかより、少なくとも、こういう意見をもっと取り上げないとフェアじゃないやろ!
こんなのわたしは初めて知ったよ。
「だいじょうぶです」「人体に害はありません」と繰り返しながら、退避命令を出し、あとはわけのわからん数字でめくらましをする。
やたら出てくる大学教授だの、専門家などはほとんどが同じ意見だ。
そのやりとりも台本通りの茶番劇でしかない。
いったい何を隠し、何を守り、何を考えているのだろう?
真実はどこにあるのか、ほんとうにわからない。
広瀬氏は楽観視してはいけない。最悪のことを考えておいておくべきだと強く主張する。「今は、正しいパニックをおこさなければいけない」とも。
ここまで言わせたのは、おそらく何の対策も考えていない政府の対応だろうと思う。
そして、ここまでさせたのは、わたしも同罪だ。こんな政府を選んだし、何も考えずに電気だって使い放題だったもの。
だから何が起こっても、覚悟を決めてこの現実を受け入れ、引き受けたいと思う。
考えを改め、やれるべきことをやり、次の世代に少しでもクリーンにして渡したいと思う。
そのためにも、せめて、本当のことを教えてほしい。今、隠蔽なんかしている時間はないのだから。