秘境の地へ

昨日、取材に行った地は、まるで秘境。
そこは、F河渓谷。
その山間にあるという温泉を目指して、カメラマンの運転する車でくねくねの坂道を登る登る…しっとり濡れた深いの緑の中に、ぐんぐん分け入り、やがて携帯も圏外になる。
「こんなところの温泉なんて、サルかタヌキくらいしか入らんわ」
「管理人はきっと、山んばだよ」
「もう2度と帰って来れないかもしれない」
道中騒いでいるわたしの横でじっと耐えているカメラマン氏。
「だいいち民家もないし…」と思いきや…
あるんだな、これが。

 

こんなみごとに何もない、奥深いところの民家を見ると毎回同じことを思う。
この家の人たち、いきなり電球やトイレットペーパーが切れたらどうするんだろ?と。
灯りはホタルか月の光で?紙は葉っぱで代用するとか?
まさか…ねえ。
ホントすごいなあ、人はどこでも住めるんだよなあ〜。
まあ、そのぶん、今の日本はどんな山奥でもほぼ舗装しているから、車さえがあれば、何とかなるってことか。
それにしても、緑の深いこと。滝が多いこと。川の水のきれいなこと。
やっとたどり着いた先には、ありました。
小さなかわいい大衆温泉。
なんでも連休には登山客、夏休みにはキャンプ客でにぎわうんだそうな。
へえ〜、なるほどね。
アウトドアにまったく無縁のわたしには想定外のことでした。
取材じゃなきゃ、ぜったいに来ないな。

でも、今はオフシーズン。
カメラマンが外で撮影している間、温泉は貸切で泳いじゃったもんねー。


(川のせせらぎが気持ちいい〜) (外は緑、真下は渓谷)