はじめての火鉢

暖炉はとうぶん無理そうだから、今年は火鉢を置こう!と相方と計画していたのだけど、それが日曜にやっと実現できた。
火鉢は実家が使っていた昔ながらのものがあるのでそれを活かしたい。
炭の香りに、やかんを置けばシュンシュンと立つ湯気、網を置けばおもちも焼けるなあ…と、イメージはふくらむばかり。
きれいな灰をD・VのS先生にいただいき、もう少したまったら実行しようとしていたのだけど、ぐずぐずしている間、正月も過ぎてしまった。
そろそろ…と思っていると、相方が朝、うれしそうに「見てみて…」とわたしを起こしに来た。
なぜか休みになると朝早く起きるクセ(子ども体質!)がある相方は、今回もまた朝5時に起きたとかで、パンを仕込んだあと、そうだ、火鉢を入れよう!と思いついたらしい。
庭に放置していた大きな火鉢を洗い、茶の間まで一人で運んできて、先生からいただいた少ない灰を敷き、炭に火をおこしたという。
火鉢は少し大きすぎて、少し煙いけど、確かに部屋はほんのりと暖かく、なつかしい冬の匂いがした。


(パチパチと炭が焼ける音にいやされる)


(あったけえーと相方も手をかざす)

「へえ、いいねえ…」とわたしも気に入った。すき間風が入るから換気はあんまり必要ないだろうけど、念のためときどき窓を開けたりして風を入れたが、部屋の暖かさは逃げない。
こたつと火鉢のある茶の間で、本を読んだり、DVDを見たりして、週末の日曜日にはめずらしく、ゆっくりとインドア時間を過ごしていた…
ところが!
いきなりバチっ!!という激しい音が部屋中に響いた。
なんと、火鉢が見事に「破裂」しているではないか!
ふたりともあぜんとして、しばし言葉がでなかったほど。
火鉢が古くてヒビが入っていたのかと思ったが、相方が言うにはどうも灰が足りなかったらしい。炭をじゅうぶんに厚めに敷いて炭を置かなかったので、熱がこもってしまい割れてしまったのではないかと分析。


(みごとに崩壊!)

見ると火鉢の底に敷いたダンボールや畳まで火が通って、あやうく火事にもなりかねないところだった。
火鉢を使うのもはじめてなら、火鉢が破裂するのを見たのも初めてだ。
てんやわんやで、灰をかきあつめ、火を消し、火鉢を外に出した。
古くて風情のある火鉢だっただけに相方も残念がることしきり。
D・Vから帰りのS先生にふたたび灰を持ってきてもらい、惨状を見ていただいたが先生も驚いていた。
「だけどきれいに割れているので修復はできそうだよ。針金まいて固定してみたら?そんな火鉢を昔見たことあったよ」とさすが年の効のアドバイスをいただいた。
さっそく相方は帰りにホームセンターで陶器用ボンドと針金を購入。ついでにゴトクと火箸も。
いい経験をしたのだから、これにめげず、教訓にしながら、今度は、まだ実家にある小さな火鉢に灰をたっぷり敷いて、来週からふたたび火鉢生活を実行したい。
それにしても、田舎暮らしというのは、いろんなことを体験できるものだな〜
次は炭焼きに挑戦したい!とか言い出さなきゃいいけど…。