もう一つの家

贅沢な話しだけど我が家には、もう一つの田舎の家がある。
正確に言えば相方の父のもので、こちらの方はれっきとした温泉付き別荘地に建つ、正しき別荘だ。
これが、それ。
    
こじんまりとしているけど、

泉質のいい温泉付き。

で、ロフト付き。

周りは木立ちとリッパな別荘に囲まれた別荘地

実家が別荘持ちと言うと相方がたいそうなお坊っちゃまみたいだが、実はまったくそんなわけではない。
障害のため早期退職した義父が、療養のためか、やけくそなのか(笑)、有り金はたいて、家族の知らぬ間に買ってしまったという、いわくつきの家なというだけ。
温泉付きなので、みんなこぞって行くだろうと思われがちだけど、場所が市内から車で3時間近くかかる県北地「天ケ瀬」にあるため、義父母以外、誰も使わない。今では維持する余裕もないので、売りに出してはいるものの、このご時世のこと、なかなか売れそうもない。
かと言って放っておくのも、もったいないってんで、相方が毎回、週末ハウスに招いていた元同僚たちを、今回は冬でもあるし、温泉のある天ケ瀬に招くことにした。
相方がここに気持ちを向け始めたのは、なんとなく自然の流れのような気もする。
週末の家は落ち着いて、心地いい場所にはなったけど、後は友人を招くか維持するだけ。「作る」ことに関しては、そろそろ頭打ちのような気がするからだ。
私の中では倉庫をアトリエにしたいとか、庭ももっと充実させたいとか、いろいろ計画はあったものの、それまでのゴタゴタもあって、私も相方もテンションが低くなったことは確かだ。
春には兄の名義になる家に、余計な手を入れると、また問題が起こるかもしれないという懸念もあるのかもしれない。後は、使いながら、維持していくだけしかない。
だけど、これはとてもいい傾向だと私は感じている。
週末の「家」に執着し、依存することがなくなったからだ。どこでも、じぶんたちの場は作れるし、何もあの田舎の家だけに固執することはない。もちろん、今まで通り、週末ハウスとして使用し、楽しく使わせてもらうけれど、あの家はじぶんたちの家ではない。それをしっかり認識させてくれたような気がする。
今、他に目を向けて、せっかくある「もう一つの家」を使用するのも悪くないと思う。
それで、この連休は下見もかねて久々に天ケ瀬の別荘へと足を運んでみた。
ここに来るのは5年間で3度めだけど、泉質の良さにあらためて驚いた。この別荘を放っておくのは、もったいないなあー。に、しても遠すぎるのも確かだ。
部屋を見ながら、もっとここをこうしたらいいのにとか、部屋をあたりたいムシがウズウズとしてくる。
相方も「ここの庭なら、ピザ窯作れそうだなあ〜」などとホザている。
だけど、ここもまた義父の家であり、やがては売る家だ。余計な考えはもたず、たまにお借りするだけにしよう。
しかし、ここは、温泉以外何もすることがない。別荘地だから、町にも遠いし、ネットも通じないので、家も小さいのでこたつに入っているだけ。
そう思うと、週末の家は家だけでけっこうすることがあるよなー。
庭掃除やら、花植えやら、買い物やら、パン作りやら、散歩やら…。
その違いは何だろうと考えたら、生活があるかないか、だ。週末の家は別荘ではなく、暮らしているってことなんだなーと、今さらながら気付いた。
で、その別荘の温泉と「たいくつさ」を満喫したあと、帰りに日田、耶馬渓と巡って、小旅を楽しんだ。


日田市豆田町の「筑紫哲也展」を見学


耶馬渓のダムから

あいにくの雨だったけど、なかなかフレッシュな連休でしたよ♪