春陽気の週末

    

2週間ぶりの田舎の週末はとても暖かな陽気。
ちょっと来ない間に、庭には梅の花、桃の花が開花。朝は、なんと、うぐいすが鳴いていたそうな…(私は夢の中)。春の陽気に浮かれたのか、ネット購入していたダッチオーブンが届いたのが嬉しかったのか、相方は朝4時から目が覚めて、えんえんパンを焼いていたという。
パンドカンパーニュ、レーズンパン、ハイジの白パン(笑)などなどを修理した窯で焼いていた。パンは来週から私が東京へ行くためのお土産パンなのだが、もう一つ、鬼妻(笑)がいない間、会社の独身同僚たちを呼んで、田舎ハウスで一泊キャンプをするのだそうで、そのための準備や練習も兼ねているらしい。私が起きたときには、すでに炭焼きおじさんとパン職人と化していた。その上シェフとなって、ダッチオーブンを使うために、くず野菜でていねいにシーズニングも始め、パンを焼いた残り火を使い、ダッチオーブンで玉ネギスープを作ろうとしている。

   
  
こんなに作ってダレが食うんじゃい!!と思ってたら、飛んで火に入るギャラリーDARVIDAのオーナーSセンセイ様が夕食に訪れると言うではないか。実験用にはうってつけ(失礼!)と、相方は試食を兼ねてエビとアボカドのおつまみまできれいに作ってみせた。
私はホットプレートでビビンバと、ばあちゃんちからもらった大根でサラダを作っただけ。相方の玉ネギまるごとスープは甘くて、とろとろして申し分ない旨さだった。
相方の料理やパン作りはもう驚かなくなった。いつ飽きて投げ出すんだろうって少しひやひやしていたけど、昨夜、さらりと、「パン作りはライフワーク」という言葉を聞いて、なんか嬉しかった。
世の中は不況で、製造業の相方の会社も思いっきりあおりを受けているけど、その時期を相方は慌てず、くさらず、落ち込まず、暗くもならずに、上手に移行し、活かせたと思う。給料が減った代わりに時間をもらったから、田舎生活と、パンというモノ作りに目覚めたことは、本当にありがたかった。昨夜、S先生とも話したけど、自分たちは受け手だけでなく、作り手(発信者)として生きたいんだと思う。安全地帯にはいないかもしれないが、その方がだんぜんおもしろいことを知っているから。
そんな、思いを同じくした3人の晩餐が、夜遅くまで楽しく続いたのは言うまでもない。
  
     
(ビビンバと玉ネギスープとエビとアボカボ前菜の夕餉)