椎茸って…

   

どうよ、このキノコ。見事に美しい花のような椎茸じゃないか!! 先日、生産者のところに取材に行って写させてもらったものなんだけど、天白どんこっていう椎茸中の椎茸。
こんなに美しい時は一瞬なんだそう。これより遅くても早くてもダメ。少しでも雨がふったり湿気が多すぎてもダメ。白い菊の花のような均等な模様が付いて、直径4,5cmってのが天白どんこらしい。
これ、一個1,000円するっていうのよ。1コがだよ! こんな椎茸、ダレが買うんだ?!って思うだろうけど、これがいるんだよね。しかも、タイに。
タイの富裕層が何箱も買ってゆくって言うじゃんか。
ここまでのものは、さすがにカンと経験を持つナバ師(椎茸作りの名人)じゃないと作れないらしい。原木にするクヌギがあればいいのかと思ったけどクヌギもセミが寄って来るようなクヌギではなく、薄い皮のクヌギらしいけど。
で、この椎茸生産者は、平均年齢73歳って言うのだけど、これがみなすこぶる元気いい。元気いいばかりではなく、みんな明るく、楽しそうなんだよね。
なぜかっていうと改良普及員に言わせると、椎茸っていうのは昔から農薬をいっさい使わないでできる産物らしい。その上、品評会が年1回行われていて、みんな上位に行こうと競っているのだそう。つまり、向上心があるってこと。素人目から見ると、ホダ木を組んで菌付けるだけで何を競うんだろう?って思うのだけど、これが達人に言わせるとそんなものじゃないらしい。
ホダ木作りっていうの?それからして水分調節など、微妙な技がいるのだという。
生産者に言わせると椎茸っていうのは、目が離せない生き物で、奥がものすごーく深いらしいんだわ。頭を使うわ、農薬使わないわ、自然を相手にしているわ、向上心は湧くわ、その上、ビタミンDが豊富な椎茸をいつも食べてるわじゃ…これは、元気で楽しい仕事なはずだよね。

で、何を考えているかっていうと…お察しの通り(笑)、我が家の裏山で作れないかなあってこと。研究してみようかなあ〜とチラと思った。いや、私ではなく研究熱心な相方がやればけっこう凝るからいいものができるんじゃないねえ。
でも、菌を植えて2年しなきゃできないっていうし、四六時中目が離せないっていうから、やっぱ、無理かもなあ〜。