なんちゃって菜園

先週は相方の仕事が出向の日だということもあって、木曜日から田舎ハウス入りしていた。
一度土曜日に、百姓道を行く「赤峰勝人氏」の講演を聞きに街にもどった。氏の講演会は久々の大分講演だったせいか盛況で、相変わらずのおもしろトークだった。しかし、いつもながら、日頃から私らに話している通りのくだけた雰囲気とテンションで話すのには感心する。
本の編集者としては、本の売れ行きが気にかかるとこだけど、売店も盛況のようでちょっと安心。それにしても、馴染みの営業マンといい、スタッフの人たちの熱心さにも頭が下がる。

  
  (開演5分前。満席の会場)      (『ニンジンから宇宙2』)

講演を聞いてそのまま、また田舎に直帰。
氏のパワーある講演を聞いたから、というわけでもないけど…(やっぱ、あるかなあ?)帰りに早速、野菜のタネを買って帰った(笑)。
畑は作っていたものの、まだ何を植えていいのかもわからず、そのままにしていたら、すでに草ぼうぼうの状態。相方がせっせとクワで草をすき込み耕してくれた。タネまきは私の作業。何を買っていいのかわからず、とりあえず「簡単に作れる」というフレーズが付いたものばかりを買って来たのはいいが、まず、何をどうしたらいいのかさえさっぱりわからず、最終的にはいつもの私らの解決法に従うことにした。
「テキトーでいいっかあ…」
いいわけない。いいわけないがテキトーに蒔くしかスベを知らない。何も自給自足を目指すわけでも、本格化菜園を作るわけでもない。田舎ハウスのオプションのような遊びの一環だから(ごめんなさい、お百姓さま!)、ま、いっかーと、とりあえずミゾを作ったりして、一列ずつ蒔いていった。
「数打ちゃどれか当たるよねえー」と多めにバラまく私を横目に見て、相方がボソリ。
「これで野菜ができたら百姓はいらん…」
まったく。これでできれば奇跡だろうよ。
      
(一応クワでミゾを掘ったりして…笑) (落ち葉で作った堆肥だけは見事!)
 
  
  (ネギ、レタス、ラディッシュ、パセリの4種を狭い畑にバラ蒔く)

こうなると調子にノッて、次に雑草…じゃない、神草さんたち(『ニンジンから宇宙』参照)を取った花壇に花を植えようと花苗屋さんに。だが、ここでも何を買っていいのかわからず、うちのマンションで私でも育てられたゼラニウム真夏日に強いという花を購入して、レジに持って行った。
で、店の人に、「週に一度だけ水をまいておけばいい、手入れのいらない花ってありますかね?」と聞いてみた。
店の人は私のカゴに入っているゼラニウムを見て、「それは…シモにやられます。そっちの花はもう終わりです」と一言。結局、プロに選んでもらって「これなら放っておいても咲くでしょう」という花を4種類買った。ついでに野菜の肥料のことも相談。
「今日、タネ蒔いたんですけどね」と能天気に言うと、「タネから育てる気ですか?」と半ばあきれ顔。その顔にはハッキリ、「このド素人が…」と描いていた。その上相方はみかんの木を見て「これ、この地でも育ちますかねー」と大それた発言。
「肥料をやって接ぎ木とかすれば育ちますよ」
まず、ネギを育ててからにしろよ!とあきらめきれない顔の相方を引っ張って、とにかく野菜と花に効く肥料を買って帰った。
「肥料は、野菜は芽が出てから、花は根付いてからやってください」と念を押されたが、まず、芽が出るか、根づくかが問題。帰り道の車の中で、「来週、芽が出てるかなあ…」と楽しそうに言う相方に、「その前にまた草が生えてると思うけど、芽と区別がつく?」と私。
もちろん、相方は絶句して答えられなかったけど…。 
まあ、来週を乞う、期待せず!