いいパーティーだった

その夜、集ったのは、ポーランド人カップル、グルジア人、ブラジル人、エルサルバドル人、アフガニスタン人、そして、日本人数名。
パーティーの目的は、エルサルバドルに帰国する友人の送別会。
エルサルバドルは相方がとてもお世話になった国。
だから、お礼にお世話になった国から日本に勉強に来たセニョールに今度はわたし達がお世話をする。
まあ、ペイフォワードの国際交流だね!
で、ホストはうちの相方さま。
自慢じゃないが、何と、頼りがいのある大きな男になったもんだ(いや、体型じゃなく…)
セニョールカルロスにスピーチをし、初めてのゲストに話しかけ、自分は一滴も飲まず、客の送迎をする。
それだけじゃない。
今日の第2目的である、隣人の結婚報告を仕切ったのだ。
彼ら(隣人カップル)がみんなの前で言い出せず、もじもじしているときに、相方がグラスをチンチン…と音らした。
「今日はカルロスのお別れだけど、もう一つの報告があります」とつまりながらも英語でスピーチ。
その瞬間、わーっというみんなの歓声と拍手!隣人は緊張のあまり泣き出し、みんなに詳細を報告し、心配かけてごめんなさいとあやまり、その相方も照れ笑い。
まあ、いろいろいろいろいろいろ…あったカップルで、これからもいろいろいろいろ…あるだろうけど、とにかく、その夜は全員が純粋にふたりを許し(?)、温かい気持ちで祝福した。
帰りには、みんなが口々に「本当にいいパーティーだった」と言ってくれた。
確かに!
ホストのおかげで、とてもいいパーティになったと思う。
春の宵、「愛」は国境を超えた一夜だった。