独りになったとき

さっき、友人のブログを読んで、ちょっと‘ふ〜ん’と思ったんだけど…
ブログの友人の元に遠くから、昔の友人が訪ねて来たのだそうだ。その訪ねて来た人の話は、以前、友人から聞いたことがある。
かなり年上の奥さんがいて、周りが羨むほどの仲のいい夫婦だったそうだ。だが、その奥さんを病気で亡くしてしまったという。その時、彼はもう立ち直れないほど落ち込み、淋しくて淋しくて…と友人にハガキを出していていた。私はそれを電話で友人から読んでもらったのだが、その話は、なぜかずーっと私の頭と心に残っていた。
だが、今回、訪ねて来たその人は新たなパートナーを連れて来たのだそうだ。
しかも、昔つきあっていた人で、30年ぶりに再開して、奥さんの死後を支えて来たそうなのだ。もちろん、素敵な話ではあるのだけど、実は偶然にも、今日の夕方TVを見ていて、俳優のTを見たとき、同じことを感じたのだ。
俳優Tは味のあるいい俳優で、彼はガンで奥さんを亡くした。その時、ちょうどドラマで奥さんを亡くすシーンを演じていて、それはもう演技を超えていたと話題になった。
ワイドショーでも葬式のときに、ぼろぼろと男泣きしていた。
そのTは3年立たずに再婚した。しかも一回り年下の美人と。その時も、精神的に支えてもらったというものだったと思う。
以前から、私が感じているというか確信していることがある。
それは奥さんが亡くなり、泣いて泣いて辛いという人ほど再婚が早い。なぜなら、人に寄り添って生きてきた人ほど、隣に誰かがいて欲しいという思いが強く、おそらく独りでは生きられないタイプだろうと思うから。
離婚した人が、凝りもせずすぐに結婚するのも、それと同じ理由からだと思う。因みにうちの従兄弟は3回しているが、とても独りでいられないタイプだという。
うちの相方も、きっと同じタイプだ。
支えてくれた人に、すぐに情を移すと思う。
一見、それは亡くした人に対しての不義理のように見えるかもしれない。
けど、これは霊的に見るととてもいいことなのだそうだ。ずーっと忘れられなく思い出に執着していると、天上界に昇れないのだという。
だからこそ逝った人は、「嘆いてないで、私を天上に逝かせてね」とばかり、誰かをよこすのではないだろうか?
だから、以前、言ったことがある。
「私が先に逝ったら、頼むから私を忘れて次に行ってね」と。
相方はにっこり笑って即答した。
「うん、すぐ忘れるよ!」
おい…