ビューティフルモーニング

相方を朝、見送るとき、玄関のドアを開ける瞬間が毎朝、楽しみだ。
ドアの向こうには一面に広がる海。
色も、波の立ち方も、風の向きも、表情が毎朝違う。
今朝は久々のピーカン。空気は冷たく冴えていて、雨が続いた後だけに、きれいに洗われて視界もクリアだ。少し深い色の海が光に照らされて鮮やかに見える。穏やかに波が立ち、赤と白の灯台の間をゆっくりと白いフェリーが渡って行く。
「きれいな朝だね〜」と思わず、相方が感嘆の声。
本当にきれいな朝!
私はこの「きれいな朝」という表現が好き。英語の「Beautiful」や、スペイン語の「Bonita」の単語も、大好きだ。そういえば大好きな映画の「めぐりあう時間」の中で、メリルストリープが何度も「ビューティフルモーニング!」と嬉しそうに連呼するシーンがあり、彼女はそのまま花屋に出かけて行く。
私は花屋には行かないけど、うちの子どもたち(植木や花)に水をあげる。おはよう、と声を掛けながら。最近、私が憑かれて…あ、いや、疲れていたせいもあって、ふと、見ると植木がくたびれていた。
身近にいるグリーンは疲れた人間の身代わりになって枯れて行くとはいうけど、見事に顕著に現れてくる。そんなグリーンにありがとうと声をかけて、エネルギーを分けてもらう。
その後、エネルギーをもらうのはさんさんと注ぐ太陽の光だ。そこで思いっきり、深呼吸をする。
深呼吸はいいとよく言われるけど、本当に心と体のメンテナンスに効く。腹いっぱい吸って、少しずつ吐いていく。そのとき、ネガティブだったり、心配ごとがあったりしたら、外に吐き出すように一緒に静かに吐いていくのがいい。これで、「気」を充電するのだ。
こうやって、少しずつ、少しずつ復活していく。