勤勉のち、サボリ

昨夜から田舎(実家)にいる。
老親が住む実家は、山と木と草に囲まれた高台にある。
本当は午前中用事があり、早々と帰るつもりだったけど、朝っぱらから鳥の声で起こされ、夏の草や木の香りに包まれ、蝉の声や風鈴の音、涼しい緑風を浴びていると、なんだか…
「もういいや、サボっちゃえ!」っていう気になって来た。
考えてみれば、このサボるってことが、いつからこんなに難しいことになったのだろう?
本来、私は生来のナマケモノ、めんどくさがりやだったはずだ。これがコンプレックスで、シャキシャキパキパキ動いている人を見ると、つい罪悪感を抱いてしまい、自分がひどくつまらない人間に思えていた。
何しろ私の周りには、あまりにもしっかり者で、シャキシャキパキパキのデキたタイプが多すぎる!こういう人たちに助けられて生きて来たのだが、私の目標は、この人たちとまで言わず、とにかくキチンと生活し、生きることだった。
この「生活」と「生きる」ことに、私はどんなに憧れて来たことだろう!
その憧れを夢見て歩いて来たせいか、昔の私から見れば、幾分、目標には近づいたような気がする。
結婚してからは、さらに、それが充実して来たと思う。なにしろ、相方が「生活」にまったく興味がなく、したいこと以外にはテコでも動かない、マイ・ペース人間だったということもあり、なおさら自分がしっかりしなきゃ、生活が成り立たないとか思い込んでしまったような気がする。(とは言え、この相方の性質にはものすご〜く助けられてはいるんだけど…)
けど、こうやって田舎でのんびりしていると、本来の自分が思いっきり甦って来る。
のん気で、ナマケモノで、スローペースの自分。
忙しさのあまり、時々こんな本来の自分を忘れそうになる。いつの間にか、自分で自分を追い詰めて、つい強迫観念にかられてキャパを越えてしまうことがあったりしてた。
そんなとき、田舎に帰る。
サボっても、休んでも、手を抜いても大丈夫だよ、と言ってくれる実家の大きな自然と、やさしい両親は、とてもありがたい。
自然の中でゆっくりと心の声を聴く。
働いて、休んで、動いて、サボって、真剣になって、手を抜いて…大切なのはこのバランス。この加減が私のペースだとだんだんわかって、身に付いて来た。
そして、明日は週末。
「ねえ、ダラダラしようよ…」という相方の声にうながされ、いいね〜とまた、カラダに悪いスナック片手に寝転んでDVDを見たりするんだろうけど…(笑)