人生を放る

「人生を放っておきましょう。逆らわず、そのままにしておくのです。」
今読んでいる本の一節に感動して思わず、綴りたくなった。
なんと美しい言葉だろう。
これこそ、人生をあるがままに生きる、原点の言葉だと思う。
何が起きてもそこに意味や答えを求めず、抵抗せずに受け入れること。人に対しても、決め付けず、評価せずに、その人をまるごと受け入れること。そんなことができたら、どんなに素晴らしいだろう。
人生を放ることを許さないのは、自分を守ろうとする情報であり、恐怖であり、不安であり、エゴである。そんなもろもろの重たい壁が除去され、目の前に現れるもろもろをすんなりと受け入れること。抗わず、分析せず。そうすれば、自分はどんどん自由になっていくだろう。
もちろん、それができるのは根底に揺らぎのない静かな自分がいるからだ。
私は常に自分に希薄さを求めて来た。何もないことが、どんなに自由でいられるか、宇宙と一体になれるかを知っていたからだ。そんな自分になれるように一歩ずつ一歩ずつ小さな努力を重ねて来たと思う。
最近、いろんなものに出逢う。思考を取り除き、そのすべてを受け入れ、楽しめる自分であるように。私はもっと努力をしてきたい。しかも、そんな自分を楽しみながら。
まずは、放ることから。雑念を取り払い、今、この瞬間に生きることから始めたい。