向日性の人間

久々に仕事場で仕事をしている。
今まではリビングでずっと仕事していた。けど、今朝は義母が泊っていてリビングではできず、久々に机について仕事。そこで、ふとコルクボードに貼ってある紙を見て、ハタと気付いた。と、いうか目が覚めた。
そこに書かれていた言葉の中の一行。
「向日性の人間でいなさい」
これは、かの宇野千代大先生のお言葉だ。
これを目にした瞬間、最近の心の曇り空が、なんかこの言葉で晴れた気がした。
うす曇の中から一筋の光が差し込んで来たような、そこに向かっていけばいいんんだと、
そんなホッとするような言葉。
つまり、闇を持つのも負があるのも人間なんだから、あたりまえのことだ。だけど、そこにこだわっていたり、留まっていたり、好んで交わろうとしたりするのは、やめなさい。常に光に、日に向かって行きなさい、と大先生はおっしゃっておられるのだ。
確かにエッセイとか読むと、あれだけのさまざまなことがありながら、あのお方は、さっさと、さっぱり潔く、前に進んでいた女性(ひと)だったと思う。
けど、そこに私の答えを見たような気がした。これだと思う。自分の中の負や闇を否定せずに、認めた上で次に進むこと。なるべく光を目指して・・。
それを行うことが進化だと思う。
今まで何人もの人に言われて、頭ではわかっても心のどこかで抵抗があったのは、そこを否定しなさい。消しなさいと言われていたからのような気がする。
・・けど、この言葉には、違う何かを感じる。常に過程が見える。何があってもいいから、光に進めばいいんだよ、という柔らかさとおおらかさを感じてしまう。
何度も何度も目にして読んでいた言葉の一節だったのに、初めて言葉が心に落ちたのだろうか。そこに気付いたら、なんか嬉しくなった。
そうか、私の目指すところは、白州正子じゃなく、宇野千代かあ〜(って、これ、私にしかわからないつぶやきだろな…)
うん、なんか元気が出るな。
それと相方からの忠告。
「あなたはなんでも話を素直に聞き、吸収をしすぎる。すると相手は気持ちよく、どんどんエネルギーを蓄えて、言わなくてもいいことまで言ってしまうんじゃないかなあ」と。
確かに言えてる。
グチを言う人は言い続けてた。告白をする人はし続けていた。説教や忠告をする人はし続けていた。私がここまで!と言わなかったから…。で、その時点では素直に受け止めるだけ受け止めるのだけど、なんせ、頭の回転が遅いもんだから、その後で、じわ〜っと心と体に来て、ふつふつと傷ついたりしている。相手に言い返そうにも、すでに相手はスッキリして気持ちよく終わっているから、私だけもんもんとしていたりする。
それは結局私の自業自得、自縄自縛ってことでもあるんだから仕方がない。
それにしてもよく、わかるね、と相方に言ったら、「だって僕もそうだもん。人からどこまでも言われるよ」(笑)。
けど、ヤツは独自が開発した(?)シェルターを持ってるから傷つかないんだよな〜これは強いと思う。