毎日が夏休みの終日

あれは小学校の夏休みが終わった頃だったと思う。 
突然の真実に気付いた。
休みが終わる?休みは永遠ではないと言うこと?
もしかして、私はこのまま、ずっと毎日、毎朝中学、高校、はては大人になるまで、学校へ通い続けるというのだろうか?
ついこの間まで、毎日毎日が夏休みのように家で遊んでいたではないか?なのに、いつの間に私は毎日、毎朝、心地よい眠りから起され、幼稚園に通い、小学校まで通わされていたのだろう。
定期的に通うこと。
それが苦痛で仕方がなかった。今でこそ、登校拒否や、引きこもりが市民権を得ているが、あの時代(どの時代かは教えない)に、そんなことをしようものなら、タダの非国民だった。道を歩けば石を投げられていたにちがいない。
それにしても、何か道はあるはずだ。学校時代は無理だとしても、大人になった後、定期的に通わなくても、家でぐうたらしていても、それでも社会的に認められる、オイシイモノになる道がきっとあるはずだ!幼き少女の模索と野望は、やがて、探し探しあぐねて、フリーライター(決してフリーターではない)という職業に落ち着いた。
自由に好きな時間に起きれて、好きな文章書いて、いつでもゴロゴロしていてもいいのだ!こんなステキなショーバイがあろうか!
・・・あるわけが、ない。
やがて元少女は悟ることになる。自由とは厳しいモノだ。自分で自分を律してこそ、自由を勝ち取れるというものだ。確かに取材がないときは朝、ごろごろしていてもいい。〆切が迫ってないときは口を開けて、ぼ〜っとしていていい。だけど、そのツケを払うのは他でもない、この自分でしかない。夢にまで見た‘毎日が夏休み’は、実は‘毎日が夏休みの終わり’だった…。
8月31日ぎりぎりまで宿題を大量に残していた子供は、今だに〆切を過ぎても原稿を抱えて同じように泣いている。
ホントに、〆切過ぎて、こんなブログを書いている場合じゃないんだけど・・・(泣)